最近、テスラに関するニュースがいろいろ話題になっていますね。
イーロン・マスク氏がトランプ次期政権にかなりの額を献金したらしく、その見返りとして、自動運転の規制緩和が進むのでは?と言われています。
規制が緩くなれば、テスラにとっては追い風。自動運転の普及が一気に進むかもしれません。
でも、この流れって本当にいいことばかりなんでしょうか?
テスラに有利すぎる規制緩和?
トランプ政権の移行チームが今、自動運転やADAS(先進運転支援システム)の事故報告義務の撤廃を検討中とのこと。
もしこの案が通れば、開発メーカーにとっては負担が減って楽になる一方で、事故が起きたときの情報が開示されにくくなるかもしれません。
つまり、安全性がどこまで確保されるのかが不透明になるという懸念もあるわけです。
さらに、これまでは州ごとにバラバラだった自動運転のルールを、連邦政府で統一するという動きも。
これが実現すれば、テスラのような企業が州ごとの手続きなしで広域展開できるようになります。
便利そうですが、これってテスラのための規制緩和じゃない?と思わなくもないですね。
テスラの株価が急騰 → 「利益誘導」疑惑も
こうした動きを受けて、テスラの株価は大統領選後に急騰しました。
ジャーナリストの青木理氏は、これについてラジオで「これは利益誘導では?」と指摘。
「マスク氏はトランプ氏に食い込んでいるので、投資家たちはテスラやスペースXの企業価値が上がると考えている。それを考えれば、これは利益誘導であり、ある意味で贈収賄に近いのでは?」
確かに、政治的な影響で企業価値が大きく変わるのはちょっと気になるところ。
テスラだけじゃなく、マスク氏が率いるスペースXやxAIの評価も上がっているみたいですが、これは単なる「ビジネスの勝利」なのか、それとも政治との癒着なのか、微妙なラインですね。
「反マスク」運動も広がってるらしい
マスク氏の政治的な動きに反発する人も出てきていて、アメリカでは**「反マスク」運動がじわじわ広がっている**そうです。
カリフォルニアでは、「テスラを手放そうか悩んでいる」というオーナーも増えていて、さらには「反マスク」ステッカーまで登場。
特に、大統領選の翌日には、このステッカーの売上が通常の6倍になったらしく、これはもう完全に政治とテスラが一体化しちゃってる証拠ですね。
「テスラは好きだけど、マスク氏には共感できない」という層も多いみたいで、ここから先、テスラのブランドイメージがどう変わるかも気になるところです。
ODDの撤廃と「完全自動運転」への道
テスラは、他の自動運転メーカーと違って、ODD(運行設計領域)を設定しないレベル5の完全自動運転を目指しています。
つまり、どんな場所でも、どんな環境でも、AIが自動で運転できる世界を実現しようとしているんですね。
でも、現状では州ごとに認可を取らないといけないので、レベル5の自動運転が普及するにはまだまだハードルが高い。
そこで、トランプ政権の規制緩和によって、州ごとの手続きを簡略化できるようになれば、テスラにとってはかなり有利になります。
これ、まるで「テスラのために設計されたルール変更」にも見えますが、どうなんでしょう?
「事故報告の撤廃」は大丈夫なのか?
事故報告の義務化は、NHTSA(米道路交通安全局)が自動運転の安全性を監視するための仕組みでした。
でも、もしこれが撤廃されると、事故情報がメーカー任せになり、本当に安全なのかどうかが分からなくなる可能性があります。
テスラはこれまでも「完全自動運転」と言いつつ、実際には事故が多発しているという指摘もありますし、情報の透明性が失われるのはちょっと怖いですね。
テスラの未来、どうなる?
日本ではFSD(フルセルフドライビング)が使えないので、あまりテスラの技術力って知り得にくいんですが、テスラはやはり自動運転の世界で一歩抜きん出ていることは間違いないでしょう。また、自動運転が進化すれば移動の概念が大きく変わることになると思います。
でも、**政治とビジネスがここまで密接に結びついてしまうと、本当に健全な競争ができるのか?**という疑問も出てきます。
トランプ政権のもとで、テスラが規制緩和の恩恵を受けていく未来はほぼ確実でしょう。
でも、その未来は本当に「自動運転の理想郷」なのか、それとも「企業と政治の癒着による新たな支配」なのか。
私たちが手にする未来のEVは、単なるテクノロジーの進化ではなく、政治と深く絡み合ったものになっているのかもしれません。
関連リンク
🔗 テスラ、年間販売初のマイナス 反転のカギは低価格EV | 日本経済新聞
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