どうも、とみです。
ロイター眺めてたらこんなニュースが出てました。
最近、テーパリング時期についての記事を上げてたので気になります。
前回の記事の結論としては、年内にテーパリングの雇用ベンチマークは達成できるものの、テーパリング開始時期については、まだ未定という情報でした。
あれ?でもロイターで10月とか大々的に報じられてるのヤバいんじゃね?
テーパリングとは
まずはテーパリングのおさらいです。冷静に野村に聞いてみます。
テーパリングとは、量的緩和策による金融資産の買い入れ額を順次減らしていくことを指す。出口戦略とも呼ばれ、雇用統計などの指標の改善に一定の成果が上がった時点で量的緩和策を縮小していくことを示す用語として使われる。
野村證券 証券用語解説集 テーパリング
中央銀行が市中にバラまくお金の量を、徐々に減らしていくというイメージですね。
あくまで、バラまく量を減らすだけであって、バラまいたものを中央銀行が取り戻すような事では無いので注意が必要です。
ちなみにtaperとは、漸減を意味する英単語です。
本当に10月開始の可能性はあるか
さて、記事になっている10月から計画を実行し始める。という発言をしたのは、ダラス地区連銀のカプラン総裁です。
この方。誰か分からん。
ちなみに、表現を正確に引用すると下記の通り。
「9月のFOMC会合で買い入れを調整する計画を発表し、10月またはその後すぐに計画を実行し始めるというのが、引き続き私の考えだ」
ロイター引用
この方の発言がどの程度の影響力なのか確認する前に、先にややこしいFRBの組織について理解しておく必要があります。
FRBには2つある
ワシントンD.C.にある連邦準備制度理事会(Federal Reserve Board, FRB)が全国の主要都市に散在する連邦準備銀行(Federal Reserve Bank, FRB)を統括する。
wikipedia
FRB・FRB言ってますが、制度理事会(Board) と 銀行(Bank)の どちらの発言かにより情報の重みが違います。
連邦準備制度理事会の主な任務は金融政策の策定と実施です。要するにテーパリングのGoはこの機関が出す訳ですね。
カプラン総裁は何者か
連邦準備銀行のダラス連邦準備銀行の総裁です。決定した政策に対する具体的なアプローチを行う、言わば実行部隊の長というポジションですね。
結論
というわけで、10月開始というのは今はまだ全くの未定状態。
その発信元も、政策の策定・実施をしている連邦準備制度理事会(FRB) とは異なるというのが本記事のポイントです。
特に、アメリカの組織についてはなかなか馴染みが無いので、それっぽい名前を聞いてしまうとなんとなく信じてしまいますが、どのレベルの方が発言しているのか?というところはしっかり調べてみる必要がありそうですね。
結局のとこ、最低限の情報リテラシーは必要という事です。
それでは、また。